時 代 | 室町時代末期 / 1555年頃 |
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形 状 | 短刀:平造、庵棟 |
長 さ | 22.0cm / 七寸三分 |
反 り | - |
元 幅 | 2.0cm / 六分六厘 |
元 重 | 0.6cm / 二分 |
目釘孔 | 一ツ |
認 定 | 特別貴重刀剣 |
附 属 | 黒漆呂塗鞘合口拵 / 白鞘 / 台付金鍍金二重ハバキ |
価 格 | 案内終了 |
短刀 : 藤原富光作
造込 平造、庵棟、反り無く、やや細身
地 板目大肌に地沸付き 沸映り立つ
刃 小湾れ調に 小互の目まじえ 小沸付く
帽子 表裏小丸に 掃きかける
日本刀銘鑑に とよみつ の振り仮名アリ。 備前長舩。 珍品
親子、師弟筋分からず、代も本人限りを 通称 一人鍛冶 と呼び、富光は まさにそ也。
弘治二年紀の 刀 があり、本短刀も同時期と鑑る。
鎌倉中期の様な平造、但し反り無く、元から徐々に身を細くするは、古作に見られず。 地は、多少疲れもあれど 板目にて、更に子細に観ると
古作上作に見られる、掃いた様な鉄もあり、また 細かな地沸が付き、沸映りも立つ。 刃は、小沸がちの小湾れ、乱れに 自然の強弱付き、刃縁もまま明るい。
なんとも不可思議な短刀である。 同時期の備前本筋と比べるは、富光にも言い分があろうが、本刀は、全く素直な作刀にて、地刃に てらいが無い。 それ故、一点鋭い地を見せたり、細かな地沸を蒔いたりするのであろう。
刃文もたとえて言うなら、横笛の旋律音階にて、音の調べが聞こえまいか。
本刀を観るに、古人のおおらかさを 深く感じ入り、心まろやかなる。
幾多の人々が、本刀をいつくしみ、時を繋いできたのであろうか。
備前長舩富光 其方の御刀受け継ぐぞ。
附の拵は新作にて傷 痛み ナシ。 黒本漆。
ぜひ端午の節句にお飾りください。
干将庵 / 2011年4月6日
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