時 代 | 大永3年 / 1523年 |
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形 状 | 刀:鎬造、庵棟 |
長 さ | 72.5cm / 二尺三寸九分二厘 |
反 り | 2.1cm / 六分九厘 |
元 幅 | 2.95cm / 九分七厘 |
先 幅 | 1.6cm / 五分二厘 |
目釘孔 | 二ツ |
鑑 定 | 保存刀剣 |
附 属 | 白鞘 / 金着一重ハバキ 竜田川片切彫 |
価 格 | 案内終了 |
刀 : (表)備前國住長舩与三左衛門尉祐定作
(裏)大永三年八月吉日
造込 鎬造、庵棟、寸のび 先反り深く、中程から鋒にかけて やや細り
中鋒
地 板目肌よく練れ、鎬筋に添って 映り立つ
刃 直刃調、ハバキ元から中程まで 小丁子・小乱交え、焼頭揃え、
中程から物打にかけ匂口締まり、総体沸付き 匂口潤む
帽子 直ぐで入り 焼き深く 先小丸
『日本刀名鑑』には、72人の 祐定 を掲載する(古刀期のみ)。 その頂点に立つのが 与三左衛門尉祐定 にて、本刀 齢57の作品である。
中程から先、うつむいて見えるは、戦傷を研にて修復した、後天的なものであろう。 地の鍛は、スキッと冴え、鉄(カネ)の質も良い。 よって乱れ映りも鮮明なる。
刃調には古色アリ。 中程までは、小丁子・小乱交え、その焼頭は 一線揃え、刃先までよく沸、金筋、葉 を含み、一脈古備前の手に似る。 その先は 匂口締まりごころの直刃にて、そのまま帽子の返りを深く焼く手は、長短問わず、与三左右衛門尉 直刃の手癖也。
本刀の滋味は 一朝には解けず。 心穏やかに、いつくしみ、日を費やすうちに、個々彼処に様々な働き見せ始め、そこにあらためて 本刀と向き合えば、深淵なる鑑刀の一端が開けよう。 学者努力努力。 優刀也。
干将庵 / 2011年4月21日
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