村正

時 代 室町時代 : 文亀~永正 (1501~1513)
形 状 平造 短刀
長 さ 30.0cm / 九寸九分
反 り 0.2cm / 六厘
元 幅 2.0cm / 六分六厘
元 重 0.6cm / 一分九厘
鑑 定 特別保存刀剣
附 属 素銅腐らかし地雨龍図一作金具
石目地飛雲文様鞘肥後拵 / 白鞘 / 金着二重ハバキ
価 格 案内終了      

村正

造込 平造、庵棟、身幅に比して寸延び、反り浅く付く
  地 板目 所々大きく流れ 指裏は肌立ちごころ
  刃 小湾れに互の目を重ね、腰元の刃は三本杉風となり、
    表裏そろえて、砂流し強くまじえ、小沸付く
帽子 尖りごころに浅く返り、先掃きかける
  茎 生ぶ、タナゴ腹、入山形、鑢目切り、孔二つ  

■ 「刀は知らなくても “村正” の名前は知っている」  数多の刀匠中、群を抜いて知名度の高い 村正 の短刀です。 村正は室町時代後期、東海道は伊勢の桑名住。 多くの作品を残し、うち刀一振りが重要美術品に認定されており、知名に負けず技量も十二分に備えた刀匠です。

■ 〈表裏の揃った刃文〉は、村正の大きな見所の一つにて、本刀も 互の目を交えた五つの小湾れ刃文 が表裏よく揃います。 特に腰元は 互の目が四つ連れ、砂流し幾重もかかり、技量の高さを感じます。
地鉄は大模様な板目、所々大きく流れ これが刃中で沸とからみ、多彩な表情を生んでいます。
そして 身幅に比して寸が伸び、浅く反りの付いた姿 は、この時代の掟通りのもの。 姿・地鉄・刃文がよく調った御刀は、いつまでも見飽きることがありません。

■ 拵は 石目地飛雲文様鞘肥後拵素銅腐らかし地雨龍図一作金具 をあしらっており、漆の飛雲文様と相まって、渋いながらも迫力のある、江戸時代後期の優品です。
知名に加え優れた技量を示す 村正 の短刀一振り。 一度は持っていたい逸品です。

                            干将庵 / 2013年10月11日

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