表) 豊城士羽山正寛作 裏) 明治二十七年十月日

時 代 明治27年10月日 (1894)
形 状 平造 短刀
長 さ 20.4 cm / 六寸七分三厘
反 り 0.1 cm / 三厘
元 幅 2.4 cm / 七分九厘
元 重 0.5 cm / 一分七厘
附 属 白鞘 / 黒石目地鞘短刀拵 / 銀一重ハバキ
鑑 定 保存刀剣
価 格 案内終了

表) 豊城士羽山正寛作 (羽山円真初銘)
裏) 明治二十七年十月日

造込 平造、丸棟、寸短く重ね薄く、僅かに内反り付く
   小板目細かに約(つ)む
   中直刃小沸付き 匂い口締まりごころ
帽子 直ぐで小丸
   生ぶ、雉股、鑢目筋交、栗尻  

■ 新々刀の著名刀匠 羽山円真の初銘 正寛 の短刀です。
身幅に比して寸が短く、重ねは薄く、棟は丸棟に仕立てています。
地は小板目が細かに詰んでおり、子細に見ると 肌目の向きや流れ、地景風の働きなど、秘められた多彩な働きがあることがわかります。
刃文は直刃、小沸がよく付き、匂い口を締まりごころとなり、刀身をキリッと引き締めています。
雉股形の茎は 藤末鎌初の古名刀によく見られ、これを新々刀最末期の刀匠、羽山正寛(円真)が好んで用いているのは興味深いところです。

■ 羽山正寛(円真)は 月山貞一、宮本包則 と並んで、新々刀期の掉尾を飾る刀匠です。 師匠は清麿門下の鈴木正雄、正寛本人も清麿から多大な影響を受けています。
小振りな体配ながら、地刃から強い存在感を発する力は、清麿の遺志を受け継ぐ証です。 羽山正寛の短刀一振り 優刀です。

                            干将庵 / 2014年2月27日

Kanshoan English site 全国刀剣商業共同組合 Kanshoan Facebook


〒362-0059 埼玉県上尾市平方1506-5  電話 / FAX: 048-780-3074  IP電話: 050-7507-0599  info@kanshoan.com