備州長舩元重

時 代 鎌倉時代・後期 / 文保2年(1318年)
形 状 平造 短刀
長 さ 24.9 cm / 八寸二分一厘
反 り 内反り
元 幅 2.2 cm / 七分二厘
元 重 0.6 cm / 一分九厘
附 属 白鞘(佐藤寒山博士鞘書)
鑑 定 重要刀剣/日本美術刀剣保存協会
価 格 案内終了

備州長舩元重

造込 平造、庵棟、身幅尋常、重ね厚く 内反り付く
   小板目約(つ)み、流れ肌まじえ、地沸付き、地景入り、淡い映り
    立つ
   角張る互の目に片落ち互の目交え、足入り、沸よく付き、指裏に
    金筋強くあらわれ、焼頭に湯走りかかり、打ちのけまじえる
帽子 直ぐで先尖る
   生ぶ、振袖茎、鑢目勝手下がり、浅い栗尻  

■ 備州長舩元重/重要刀剣指定 の短刀です。
長さ・身幅共に頃合い良く、浅く内反り、茎を振った姿は、時代の古さと同時に 位の高さを映し出しています。
地鉄は地沸がよく付き、地景入り、そして淡いながらも映りをしっかりと立てています。
刃文は、小沸の付いた角張る互の目に 片落ち互のを目交える特徴あるもので、同国同時代の 景光 にも通ずるところがあります。

■ 重刀図譜にも示されているように、文保二年の年紀は、元重の作品中 正和年紀に次ぐ古いもので、研究資料としても大変貴重なものです。
また前述の通り、景光とは異なる系統にも関わらず 似通った刃文を焼いており、これはその時代が求めたものか、もしくは両者は近しい間柄なのか等々、いろんな興味が沸いてきます。
鎌倉末期の備前刀に、しっかりと名前を刻む 元重 の短刀一振り 未来に残す逸品です。

                            干将庵 / 2014年4月25日

Kanshoan English site 全国刀剣商業共同組合 Kanshoan Facebook


〒362-0059 埼玉県上尾市平方1506-5  電話 / FAX: 048-780-3074  IP電話: 050-7507-0599  info@kanshoan.com