時 代 | 江戸時代・末期 / 慶応元年五月(1865年) |
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形 状 | 鎬造 刀 |
長 さ | 82.6 cm / 二尺七寸二分半 |
反 り | 1.0 cm / 三分三厘 |
元 幅 | 2.9 cm / 九分六厘 |
元 重 | 0.8 cm / 二分六厘 |
附 属 | 朱渦巻鞘肥後拵 |
鑑 定 | 特別貴重刀剣/日本美術刀剣保存協会 |
状 態 | 古研 |
価 格 | 案内終了 |
筑前官工源信国義直作
造込 鎬造、庵棟、寸延びて反り浅く、元先の身幅に差付き、重ね厚く
中鋒
地 小板目約(つ)み、大肌まじえ、流れごころを見せる
刃 中直刃、匂いがちに淡い小沸をまじえ、匂い口締まりごころ、
刃中に二重刃風の働き見せる
帽子 直ぐで小丸
茎 生ぶ、刃上がり栗尻、鑢目切り、目釘孔一
■ 九州の北に位置する筑前国は玄界灘に接し、ユーラシア大陸との玄関口として 古代より栄えてきました。 都市の繁栄は そのまま外敵の侵略対象となり、必然的に武具への需要も高まり、良西を遠祖とする 左一門や、金剛兵衛一門、 下がっては 筑州信国一門、福岡石堂一門 など、古来より数多の刀匠を排出しています。
■ 本刀 筑前信国義直 は、黒田長政に仕えた筑前信国派の掉尾を飾る刀工です。
刀身長二尺七寸を超える長大な姿、元から先まで破綻無く仕上げ、身幅・重ね・反りや重量など、隅々までよく計算されています。
また小沸の乗った直刃や、表裏の重ね彫りには、遙か南北朝の初代を尊崇する 信国義直の敬意があふれています。
■ 本刀には朱色系の鞘を持った肥後拵が付いており、刀身との釣り合いもよく、痛みも見られません。
また刀身は古研ですが、差し当たって研の必要は感じず、もちろん武用には このままで十分な働きをすることでしょう。
筑前信国派 信国義直の長寸作、観て良し、振ってもなお良しの優刀です。
干将庵 / 2014年5月20日
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