時 代 | 江戸時代前期 明暦頃(1655-1658) |
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形 状 | 脇指 / 鎬造 庵棟 |
長 さ | 51.0cm / 一尺六寸八分 |
反 り | 0.9cm / 三分 |
元 幅 | 2.85cm / 九分四厘 |
先 幅 | 2.1cm / 六分六厘 |
附 属 | 金鍍金一重ハバキ / 白鞘 |
鑑 定 | 保存刀剣(登録証 昭和26年7月発行) |
価 格 | 案内終了 |
形状 鎬造 庵棟、身幅長さ共に頃合い良く、中鋒
鍛 柾目約(つ)み地沸付き、腰元は湾れごころとなる
刃 直刃調 匂い口柔らかく、葉や小足入り、小沸よく付き、
ハバキ元で焼き落とす
帽子 焼き詰めごころに先掃き掛ける
茎 僅かに先を摘み、茎尻切り、鑢目大筋違い、目釘孔一つ
樋 棒樋 ハバキ上丸留
■ 江戸時代前期 奥州仙台藩に仕えた 国包(二代)の脇指です。
国包は代々 純然たる柾目を鍛え、特に初・二代は技量の高いことで知られています。
本刀はその柾目に地沸がつき、腰元は僅かに異風の鉄をまじえて浅く湾れるなど、柾目の美しさを存分に見せています。
またそこに絡む直刃文も、鉄の良さに応じて細かな働きが盛んに入り、匂い口も柔らか味を持っています。
■ 戦後の刀剣研究家 坂本弘道氏による鞘書には、「明治35年 東京九段の靖国神社遊就館に於いて朝野の名士の秘蔵刀を展覧した際、神田息胤氏出品の本刀は 絶賛を博した」と記されており、 往事からこの御刀は名刀として斯界によく知られていました。
■ 二代国包は初代の家業を継ぎ 寛文7年に山城守を受領しますが、本刀は受領前 明暦頃の作品と見られます。
総柾鍛を芸術の域までに高めた国包 目を惹きつけてやまない優刀です。
干将庵 / 2016年4月13日
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